ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結 のレビュー・感想・評価

レビュー 『何度もありの娯楽超大作!』

 ジェームズガン監督。

 悪役たちの即席チーム「スーサイド・スクワッド」がアメリカ政府?から任命を受け南米の島国に侵入して研究施設の破壊を目指すストーリー。

 もう一つのスーサイド・スクワッドはうろ覚えだが、何だかごちゃごちゃした印象だった。

 今作もホントに色々な要素が詰め込まれてるし、一人ひとりのキャラクターをしっかり描いてるし、それで132分という中々の長編なのだが、よくこんなに面白くまとめたものだと感心してしまう作品だった。ザ・エンターテインメントです。

 話が分かりやすい。これは導入がちゃんとしているからだと思う。

 いきなり訳わからない囚人達が出てきて、訳わからないまま侵入してぶっ殺される、笑いとノリの良い音楽を流しながら一気に描く。

 ここで一気に引き込まれた。

 何かこいつらみんな面白いぞと思わせるのが凄いです。

 ファーストシーンでの鳥への扱い、これで観客ドン引きさせながらも、この映画の倫理感というかイカれ具合が察知されます。

 この後、2回程鳥のシーンがあったと思いますが、鳥に対してどうしたキャラが結局どうなっているのかっていうのもちゃんと描いているのは面白いです。

 悪役(囚人)なので感情移入しづらいんじゃないかと思うが、強烈な個性というのはそれだけで人を惹きつけるものなのだと感心してしまった。

 見た目がサメとか怪物とか何でもありなのかよ。

 いろいろな要素が詰め込まれていて確かに長いがちゃんと見れるのが凄い。

 ハーレクインが知名度的に圧倒的だが、ちゃんと他のメンバーも見せ場があって魅せてくれるのがちゃんと作りこまれているのだなと感じる。

 ハーレクインもただ出してけばいいだろという感じがないのも良い。

 見た目先行と思われるかもしれないが、ちゃんと中身を描いているのが大事なのだと思った。

 序盤ネズミ使いがいっていた、サメに対しての扱いが確かそんな風なこと言ってたなと思う。中身も大事。

 今作で一番印象に残ったのは、ネズミ使いの父が回想で行った、ネズミは嫌われて最底辺の生物だ。

 でも生きているというのが、悪役達も救われるというか救っていいのかは分からないが、そういう視点もあっていいよなと思ったな。

 全編にわたってアクションが凄い。

 悪役だからの容赦なさ、相手も容赦なくくる感じ、ちゃんと死ぬシーンを描くからこそ来る、作品の狂気が引き立つし、そこからの落としというか、怪物がバカをやるから笑いを起こさせるのは上手いなと思った。

 随所にオチが来るので、これヤバそうだけどフリじゃないよなと思えるのが、非現実感を素直に受け入れられる効果があるのだなと思う。

 全編に渡って緊張感の無い味方達が、頼りなさそうで頼りがいしかないのが凄い。

 だから不意に来る感動シーンが良いけど、ちょっと多いかなもうちょっとふざけろヨと終盤は思ってしまいました。

カッコいいスカッドの登場シーン

 かっこいいのはスカッドチームの登場シーン。

 見た目はまさに不揃いだし、一枚岩ではない感じだが毎回登場シーンが大事なのはわかってるなというか悪趣味なほど何回も見せてくれます。

 面子が全然違うのにアベンジャーズっぽい魅せ場で鳥肌。

 鮫君は癒やしだし、怪獣と女の子ペアってよいよな。

 衣装やキャスティングも絶妙。特にヒットマンとネズミ使い、ハーレクインは特筆。

 終盤はあれ、俺何の映画みてたんだっけという超展開だが、監督のサービス精神旺盛な所、ここまでやんなくていいよ、もうお腹一杯だよと思わずニヤりとしてしまいます。

 状況説明をおしゃれな一言、字幕シーンで見せるのも凄い。

 登場シーンがこてこてだけどカッコイいし、悪役だからダークな映画でもいいと思うが、ここまでホワイトで明るい映画に仕上げてるのはすごい。

 個人的にダークヒーローものよりこっちの方が好き。

 ちゃんと明るいところで戦ってくれるのはそれだけで、大量加点です。

 それは全編に渡ったカラーリング、色の使い方が大きいと思う。

 その他、武器や特殊能力のしょうもなさ、やっぱり多様性というか個性は良いよなって思うし。

 いったいどうやって作ったのかわからん味方の絆も凄い。

 細かい話の突っ込みどころはあるかと思うし、やっぱり味方の悪ノリや殺しすぎ、スプラッター描写は好き嫌いが分かれるかもしれない。

 ただ、そこを逃げずに絶妙なラインで描いたのだと個人的には思う。

 ハーレクイン使って出した子供を殺すのは許さないというメッセージだったり、大佐の真面目さだったり、敵も生きているのだという描き方も面白い。

 最後の一言が美しかった。

 ただ宇宙をさまよっていたかったのか…

 アメリカ=善と描かないのも上手いなと思った。

 王道的なシーンもあるが、これだけふざけながらちゃんと作れるのはやはり監督の力量なのかな。

 絶対人によって色々と好きなキャラとかシーンがあると思う名作だと思う。今作から見てもまあ楽しめると思う。

 終わり方もこんな明るくていいのってぐらいいい映画だなと思った。ジョーカー出さなくて大正解ですね。

 個人的にはキャラはみんな好きだが、ネズミ使いとサメ、ハーレクインが特に良かった。

 邦題に余計な副題ついてるのは何だかなあと思った。まあ、前作と紛らわしいからな。

 でもこのバカっぽいタイトルが本作のバカバカしさを肯定している感じがなくもないかな。85点。

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